イールドギャップとは?

アパート経営に欠かせない数値

アパートに投資して賃借人に貸して収益を上げるためには、採算がある物件かどうか十分検討して見極めることが必要です。
イールドギャップはその検討材料となる重要な指標の一つです。
その理解のために、不動産投資に重要とされる利回りを考えてみますが、これは表面利回りと実質利回りに分けられます。
表面利回りは、計算対象物件の部屋が全て埋まった状況を前提としており、年間の予想収益を物件購入に投資したコストで除すことにより算出します。

一般に不動産に関連する広告で利回りとして示された数字は大半のケースが、表面利回りで、概ねの収益力を大きめに表す数字です。
たとえば土地とアパートに1億円を投じ、部屋数が10戸、家賃が月8万円でのケースで考えると、10×8×12月÷1億円=9.6パーセントの表面利回りとなります。

これに対し、実質利回りの算出は、収入から固定資産税など経営に要する様々なコストをマイナスした額を物件購入に投じた費用に購入に要した諸経費を加えた額で除することで算出します。
上の例と同じ条件に、年管理コスト160万円と購入時の諸コスト5百万円を加味して算出すれば、((10×8×12月)-160)÷(1億円+5百万円)=7.6パーセントの実質利回りとなります。

借入金利をも勘案したイールドギャップ

上記で計算した利回りは、物件への投資に当たり全てを自己資金で賄い即金で払ったと仮定しての計算です。
しかし、実際には金融機関から融資を受けて土地を買ったり、アパートを建てたりします。
借入金には当然利子が付き、上記計算通りには収益は上がりません。

そこで、上記で算出した利回りと金融機関に融資を受けた金利との差をイールドギャップと呼び、指標の一つにしているのです。
不動産投資の世界では表面利回りから金融機関に借り入れた金利を控除した数字をイールドギャップと呼び、表面利回りが8パーセント、借り入れ金利が3パーセントの場合、5パーセントと算出されます。
この数字は投資に当たり収益性をはかるのに適しており、重要指標として認識されます。

厳密にはさらに複雑なイールドギャップの計算

不動産投資の収益率は、金利以外にも融資を受ける金額や返済までの期間などさまざまな要因が含まれ、その事情は個々の事例で違っています。
そこでさまざまな要素を勘案して、「実質利回りからローン定数と呼ばれる数値」を差し引いた数値をイールドギャップとすることもあります。

実質利回りは前期の通りですが、ローン定数は「その年の元利返済総額」を「ローン残高」で除して求めた数値で、より実態に合った金利です。
時とともに空室率や諸経費は変動し、実質利回りもローン定数も、変動する数値なので、あくまでも投資するか否かを検討する際に活用する指標です。
このイールドギャップの判断基準は2パーセントがラインとされ、これを超えると投資適格物件と言われます。